読んで良かったKindle本【おひとりさま編】

読んで良かったkindle本 ~ おひとりさま編 ~

頼る人がいない「おひとりさま」は、老後の事、お金の事など、心配事が多いですよね。そんな不安を解消するために、積極的に情報を取りにいって、元気な今のうちに何をするべきか、参考になる本を集めました。まずは「知ること」が、不安を解消する第一歩です。

ひとり終活 不安が消える万全の備え

出版社 :  小学館  著者 : 小谷 みどり

最後まで一人で生きて、一人で死のうと思っている人が読んでおくべき本です。

まだ若くて元気なときは、何でも自分で出来るし、ひとりサイコー!と思っていても、誰もが平等に老い、自分で出来ないことが増えていきます。想像したくないかもしれませんが、若くしてコロッと突然死でもしない限り、必ず老後はやって来るのです。

この本は一人で生きる人が、老後に安心して暮らし、最後まで自分らしく生きるための方法、手段を解説している本です。

  • 老後の住まいのこと
  • 認知症になったときの任意後見制度
  • 身体が不自由になったら任意代理契約
  • 見守りサービス
  • 死後のことをやってもらう死後事務委任契約
  • お墓のこと

など、具体的にどんな制度があって、どんな人が利用できて、費用はどれくらいかかるかなどの情報が、分かりやすく纏められています。

精神論ではなく、現実的で実用的な事が書かれていて、大事なのはこれらの制度があることを頭に入れておいて、まだ元気なうちに準備しておくということです。

この本を読むと、一人で頼れる家族が居なくても、お金があれば大抵のことは何とかなりそうだな、逆にお金がなければ詰むな…って思いました。

歳をとり、介護が必要になり、遊びに行ったり買い物したりしなくても、生きているだけでお金はかかる。死んだ後もお金がかかる。そして結局一人では死ねない。

しかし著者さんが最後に言っています。お金で買える安心感と、お金では買えない安心感がある。迷惑のかけ合いを許容できる絆づくりを目指しましょうと。それは家族や親族でなくても良いのだと。

「迷惑のかけ合いを許容できる絆づくり」

人を頼るのが死ぬほど苦手な私にとって、お金をためるより難題ですが、本当にそうだな…と思いました。この著者さんは綺麗事は言わないけど、現実をしっかり教えてくれていると思います。

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50歳から始める! 老後のお金の不安がなくなる本

出版社 : 日経BP   著者 : 竹川 美奈子

「年金なんてアテにならんしー、貯金もそんなにないしー、どうなるんやろ?」と思いつつも、そのまま思考停止してる人は多いと思います。私もそうです。

でも、そうじゃない。そういう人は自分で年金を活用する努力も勉強もしていないだけなんだと、気づかせてくれた本です。

50才で「今さら始めても遅いよなー。」と言い訳して何もしなかったら、65才になって「あの時やっとけば良かった…。」と後悔するでしょう。

分かっているようで分かっていない公的年金制度について、詳しく解説されています。特に私は未納期間が結構あるため、任意加入など老齢基礎年金を増やす方法は参考になりました。“終身”で貰える公的年金は土台となるので、とても大事です。

中盤は会社の退職金制度や企業年金について詳しく書かれていましたが、私の会社にはそんなもんないので、「関係ないなー」と思いながらザーッと読んでいました。

でもその後ちゃんと、自営業、フリーランス、会社員でも企業年金制度のない会社勤務の人向けの対策も書かれています。聞いたことはあるけど「今さら入ってもしょうがないよなー。」と思ってたiDeCo(個人型確定拠出年金)は、50歳からでも始めた方がよいとのこと。本気で検討してみようと思います。

この本を読んでみて、やはり老後の事を考えると「会社員」は有利だなと思います。しかし「老後の為の人生」では意味がないと思います。老後の為に神経すり減らして会社にしがみつき、心身が病んでしまっては元も子もありません。

大事なのは、現状いくら貰えるのかを「知ること」、その上で足りない分をどう準備しておくかを考え、行動に移すこと。思考停止しないで、ちゃんと考えたり調べたりする事だと思います。

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人生100年時代の年金戦略

出版社 : 日経BP  著者 : 田村 正之

「長生きリスク」に備えるために、まずは公的年金をフル活用する重要性と、その方法について解説した本です。様々なケースごとに数字(金額)でシミュレーションしたり、ややこしい部分は図解でまとめてあったり、内容は非常に濃いのに、とても分かりやすい本です。

2050年には、男性の4人に1人が93歳、女性の4人に1人が98歳まで生きるんだそうです。
コワイですね~( ・∀・;)

よく「老後資金は○○○万円必要」とか聞きますが、自分が何歳まで生きるかなんて分からないのに、そんなもん何の参考にもなりません。そうなると、やはり「終身」で貰える公的年金を強化しておくことが何よりも重要です。

○ 誤解だらけの年金財政

過去のグリーンピアや、消えた年金記録問題のイメージが強く、公的年金に不信感を持っている人も多いと思います。また、年金財政は将来破綻するので、自分の時にはどうせ貰えない。と言う人もいます。

しかしマスコミや野党は、悪い時にはボコボコに叩きますが、良くなって来ても「良くなったね」とは言わないので、情報が上書きされていないのだと思います。

これら誤解の多い年金財政についても詳しく解説されています。公的年金をフル活用しよう!と言われても、制度に納得できていなければ「はい、そうですね」とはならないと思いますので、まずはここを読んで、納得してから始めるのが良いと思います。

○ 年金は自分の選択や働き方次第で増やせる。

基本の基礎年金部分と厚生年金部分を最大限に増やす方法です。繰り下げ受給や追納、パート主婦の130万円越えるべきか問題、定年後の年金を増やす働き方などです。

ちなみに私が勤める会社にも、定年後に嘱託社員になって働き続けるオジイ達がいます。今生活に困ってる感じでもないのに「コイツらいつまで働くねん」と思っていましたが、実はこのオジイ達は勝ち組です。

○ 自営業・フリーランスのための制度

国民年金基金、小規模企業共済など、厚生年金がない自営業・フリーランスの人のための制度についても詳しく書いてあります。

私もいつか会社員やめたいと思っているので、興味津々に読ませていただきました。

○ 企業型・個人型DC(iDeCo)・つみたてNISA

基礎年金と厚生年金だけで生涯逃げきれる人は少数だと思います。現役時代に節税しながら積極的に老後資金を増やす手段です。

これらの複雑で色々ある制度の組み合わせ方、将来受けとる時もなるべく税金がかからない上手な受け取り方など、細かいところまでとても詳しく解説されています。年金の全てが分かる一冊です。

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おひとりさまの死後事務委任

出版社:税務経理協会  著者:島田 雄左 / 吉村 信一

おカネの話しのあとは、死んだ後の話しです。

「夢も希望もないなあ…」と、思うかも知れませんが、先に面倒な準備を出来る限りしておいた方が、安心して残りの人生をエンジョイ出来るというものです。思考停止せず、ちゃんと考えておきましょう。

行政書士の吉村信一先生の実務経験をもとに、「死後事務委任契約」について具体的に分かりやすく解説されています。よくある質問集や、実際の事例集も参考になりました。

亡くなる前の成年後見制度、遺言、信託制度などについても書かれています。介護施設(高齢者住宅)の種類についても詳しく書かれていて、大変勉強になりました。

自分が死んだ後、病院からの遺体の搬送、火葬、納骨から家の明け渡し、携帯電話やインターネットの解約等々(まだまだいっぱいある!)、普通は親族がするのでしょうが、おひとりさまには頼める人がいません。

何の準備もなしにあの世に逝ってしまったら、たくさんの他人様に迷惑がかかります。そこで、生前に「死後事務委任契約」を結び、専門家にお願いしておくのです。

この本では、これらを例えば行政書士事務所に依頼した場合の、実費+報酬金額の一例を項目ごとに一覧表で書いてくれています。

火葬のみの直葬だったら、そんなにかからないだろう…と思いきや、想像以上に死後に必要なことはたくさんあって、費用もかなりの金額になることが分かります。

行政書士の報酬がべらぼうに高いわけではなく(妥当だと思います。)意外と色々な実費がかかるということです。

この本を参考にして、自分にとって必要な項目を足し算していけば、大体どのくらいお金を残しておくべきかが分かります。

おカネないと¥(;∀;)¥死ねなーい!

でもずっと一人で頑張って生きてきたのだから、最後もカッコよく死にたいですよね。自分の最後は自分で決める。元気なうちに、しっかり準備しておきたいものです。

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ひとりでしにたい

出版社:講談社  著者:カレー沢 薫 / ドネリー美咲(原案協力者)

息抜きにマンガはどうですか?

生涯独身でオシャレでカッコ良かった主人公の伯母さんが、自宅お風呂場で孤独死し、黒いスープになって発見されるという衝撃体験をきっかけに、自身の生き方、終活について考えるようになるお話です。

主人公の鳴海はサラリーマンの父と、専業主婦の母という、普通といえば普通だが、比較的恵まれた環境の家庭で育ち、あまり危機感なく、割りと「何も考えずに生きてきた」35歳。

一方、職場の同僚のナスダ君は苦労して育ったぽく(詳細は未だ謎)、鳴海より10歳以上若いが、ライフプランにうるさく孤独死マニア(?)で異常にしっかりした24歳のエリート。

このナスダ君が、正論だがグサグサくるアドバイスを鳴海にしまくり、鳴海はへこんだり、ムカついたりしながらも、真剣に生き方と死に方について考えるようになっていく。

ナスダ君は一見「イヤなヤツ」だが、実は鳴海と仲良くなりたいと思っているかわいいイケメンです。

ナスダ君の言葉で、

「大丈夫」は孤独死の始まり。

「助けて」って言えれば、孤独死は避けられる。

にはグッときました。。。

重たいテーマのようで、カレー沢さん独特のユーモアもあり、楽しく読めます。てゆーかオモロイです。

また、ちょいちょい後ろの方で控えめに出てくるネコさんに癒されます。

ひとりで生きて、ひとりで死のうと思っている全てのおひとりさまに読んでほしいマンガです。

1巻あとがきの文章も秀逸です。

※2022年3月現在、4巻まで出てます。

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