三井住友信託銀行の「おひとりさま信託」について調べてみた

人が亡くなると、火葬とか、住んでいた家の片づけとか、色々やることがありますよね。普通は子供とか残された親族がするのでしょうが、親族がいない、もしくはいても不仲等で頼めない場合、誰がやってくれるのでしょうか?

そうした「おひとりさま」の為に、死後事務委任契約というのがあるそうです。

死後事務委任契約とは

死後にやらなければならない事は、思いのほか沢山あります。

  • 病院から遺体の搬送と入院費の精算
  • 役所への届出
  • 火葬
  • 納骨
  • 賃貸住宅の解約と部屋の明け渡し
  • 公共料金の精算
  • スマホ、インターネットの解約
  • クレジットカードの解約

…などなど、結構ありますよね。

また、死んだ後も結構お金がかかります。

入院費、火葬代、お墓代や、家賃の精算、遺品整理と不用品処分、また最後の公共料金や携帯電話代、税金の支払いなどもあります。

なんの準備もなしに、突然あの世に逝ってしまったら、たくさんの他人様に迷惑がかかります。生前頑張って一人で生きてきたのに、最後の最後で迷惑をかけたくありません。去り際も、スマートにカッコ良く逝きたいじゃないですか。

そこで、それらの死後にやらなければならない諸々を、生前に誰かに依頼しておくのが「死後事務委任契約」です。事前に必要なお金を預けておいて、自分が死んだらそれらを実行してもらうように、誰かにお願いしておくのです。

問題はこれを、「誰に」依頼するかです。 実費とは別に報酬もかかるので、結構な額のお金を預けておく必要があります。

信頼できる友人・知人

いやアイツ、絶対カネ持ってトンズラすっだろ(・∀・)!

全っ然、信頼してないやん!

そもそも、その友人が自分より長生きするとは限りません。それに素人なので、ちょっと難しいのではないでしょうか。

弁護士・司法書士・行政書士

「先生」と呼ばれる人にろくなヤツいないよ(・∀・)!

スゴイ偏見!

いや勿論、大半はちゃんとしてる先生だとは思いますが、たまたま私が生きてきた中で関わった「先生」と呼ばれる人達がウンコだったもんで…。ちゃんとした先生スミマセン。
あと個人事務所だと、自分が死んだ時まで事務所が存続しているかどうかも分かりません。

NPO法人や、一般社団法人などの団体

なんか、うさんくさい
(・∀・)!

人を見たら泥棒と思うタイプですか?

でも実際、過去に「日本ライフ協会」という公益財団法人が、ずさんな経営の末、高齢者たちから集めたお金を不正流用して破綻した事件がありました。

この団体は大手だった為、事件、ニュースになりましたが、明るみに出ていない同じようなトラブルは結構あるのではないでしょうか。

なにせ、契約通りに履行されたかどうかなんて、本人は亡くなっているので分かりませんし、身寄りのない「おひとりさま」は文句を言ってくる遺族もいませんので…。中には高齢者を食い物にする悪徳業者がいても不思議ではありません。

切ないぽ…( ・ω・)

そだね。。。

逆にちゃんとしてるところは、非常に高い倫理観を求められる、責任の重い仕事をしていると思いますので、それなりの報酬は払うべきとも思います。

ただ見極めが難しいですよね。大手だから安心という訳でもないし、今良くても10年後・20年後どうなっているか分からないし。

こうなると、せっかく「制度」があることが分かっても、誰だったら安心して契約してよいのか分かりません。

 そんな中、「これだったら…」と思えるのが、三井住友信託銀行の「おひとりさま信託」です。

三井住友信託銀行 おひとりさま信託

「おひとりさま信託」は、契約時に死後に必要なお金と、自分のしてほしいことの希望を書いたエンディングノートを信託銀行に預けておき、契約者が死亡したら、三井住友信託銀行が設立した「一般社団法人 安心サポート」と連携して、エンディングノートの内容に沿って、死後事務のあれこれをやってくれるというものです。

なんか、良さそう…。早速公式HPから資料請求してみました。すぐにパンフレットが届きました。内容はほぼ公式HPに載っている内容と同じですが、パンフレットの方が見やすいです。

※詳しくは、公式HPを見てください。↓↓↓
おひとりさま信託 三井住友信託銀行

お金が使い込まれる心配がない

預けたお金は信託銀行が管理するので安心。万が一、銀行が倒産した場合でも、預金保険の対象なので1,000万円まで保護されます。

お金の信託から、死後事務の履行まで、一括して契約出来るので簡単。

契約者が亡くなって、実際にエンディングノートに沿って死後事務を行うのは、「一般社団法人 安心サポート」というところです。これは三井住友信託銀行と、三井住友トラスト・ホールディングスにより設立された団体で、信頼性があります。

また、預かったお金の管理をする信託銀行と、実際に死後事務を行う「一般社団法人 安心サポート」が連携されているので、一貫性があり、シンプルに分かりやすい。

見守りサービスもある

契約期間中、SMS(携帯電話のショートメール)による安否確認をしてくれます。メールの頻度は「週1回」「月1回」「年2回」「年1回」の中から選択でき、途中での変更も出来ます。おひとりさまにとって一番心配な、部屋での孤独死→長期間発見されないを予防出来ます。

エンディングノートはいつでも見直し可能

専用のエンディングノートは電子媒体で保存され、マイページにログインすると、自分のPCやスマートフォンからいつでも確認、見直しが出来る。

選べる「金銭信託型」と、「生命保険型」

「おひとりさま信託」には、金銭信託型と、生命保険型の、2つのタイプがあります。

〇 金銭信託型

契約時に信託金(最低300万円)を預けます。

預けた信託金から、死後事務にかかる費用や報酬が支払われます。

300万円、高いと思うかもしれませんが、死後事務にかかる「実費」の平均は100万円~150万円ほど。そこから信託報酬と、一般社団法人 安心サポートへの報酬を足すと、200万円位は最低必要ということになります。

余った残余金は、あらかじめ指定しておいた人に支払われます。特に相続したい人が居なければ、提携する寄付先法人の中から選んで、寄付する事も出来ます。

最初に300万円預けるのが大変ですが、こちらは元本保証商品なので、一旦預けたら後は何もしなくて良いので安心です

〇 生命保険型

契約時に預けるのは50万円で、同時に生命保険に加入します。(死亡保険金額が250万円以上。複数の生命保険を合算も可)

死亡保険金から、死後事務にかかる費用や報酬が支払われます。

こちらは最初に預けるのは50万円なので、最初のハードルは低いですが、毎月保険料を支払う必要があります。保険会社の審査があるので、持病があって入れない人は利用出来ないかも。

あと、保険がドル建て商品の場合は為替リスクがあります。たまたま死亡した時に、超~円高だったら、円換算後の受取金額が少なくなってしまいます。

少しくらいで足りれば良いですが、極端な円高で足りなくなった場合、エンディングノートの死後事務目録の全てが実行されない可能性があります。

あんまり死ぬ間際に為替相場の心配とかしたくないなあ…(・∀・)

そんな元気あったらまだ当面死なないから大丈夫。

生命保険は預金と異なり、元本保証はありません。また預金保険の対象ではありません。契約時によく確認して、納得して商品選びしましょう。

報酬金額はいくら?

○ 三井住友信託銀行への報酬

・ 設定時 信託報酬:33,000円

・ 終了時 信託報酬:110,000円+6,600円×契約年数(1年未満は切り捨て)

※生命保険型の場合は上記に加えて、死亡保険金受取時に保険契約が複数あった場合、2契約目以降55,000円が加算されます。

 一般社団法人 安心サポートへの報酬

・ 最低報酬額 330,000円

つまり、新規設定時に33,000円

終了時は、仮に契約期間が10年だとすると、110,000円+(6,600×10)+330,000円で、506,000円となります。

それプラス、死後事務にかかる実費が信託財産から支払われるという事です。

報酬は、妥当というか…割りと良心的な気がします。安心サポートへの報酬はエンディングノートの内容によって、もうちょっと増えるのかな。実費は自分次第ですので、豪勢な葬儀したいとか、立派なお墓建てたいとか言い出すと、当然に増えます。

おひとりさまは火葬のみの直葬で、お墓は永代供養の合祀墓でいいよって人が多いと思いますので、それならば追加信託なしでも行けそうだと思います。後はなるべく荷物を溜め込まないで、身軽にしておきたいですね。

まとめ

私は面倒くさがりなので、最初に300万円ポンッと預けて、あとほったらかしの「金銭信託型」がいいですね。元本保証だし安心です。とはいえ、今300万円預けちゃうと貯金が…。

また、あまりにも早く契約しちゃうと、毎年6,600円の信託報酬もかかるので、60歳位までは様子を見た方が良いのかも知れません。幸い、今のところは至って健康で、当面死にそうにないのですが、心臓突然死とかは若い人にも起こるし、孤独死は意外と40代・50代も多いらしいので、早めに備えたいのは備えたいです。(お金があれば…)

本当はこんなの国か自治体が何か良い制度を作ってくれたらいいんですけどね。おひとりさまは今後増えるだろうし、今後に期待ですね。

ところで今更なんだけど…
しんたく銀行って、(・∀・)何?

え?今ソコ?

信託銀行(しんたくぎんこう)とは、一般に信託業務を主に営む銀行をいい、日本においては、銀行法に基づく免許を受けた銀行のうち、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(兼営法)によって信託業務の兼営の認可を受けて、信託業務を主として行い、金融庁の「免許・登録業者一覧」に於いて「業態 / 信託銀行」とされたものを指す。

出典:Wikipedia

うん、読んでも分かんない
(・∀・)!

何気に、「すみともキッズ」という、住友グループのお子様向けページが分かりやすかったです(笑)。↓
三井住友信託銀行 信託銀行と銀行の違いってなんだろう? | すみともキッズ | 住友グループ広報委員会

あと知らなかったのですが、「三井住友銀行」と、「三井住友信託銀行」は、何の関係もない、別会社なんだそうです。(名前が似てるだけ)

ちなみにSMBC信託銀行は「三井住友銀行」の子会社で、「三井住友信託銀行」とは全く関係ありません。三井住友銀行に口座持ってるからちょうどいいやと思っていたけど、全然関係なかったです。紛らわしいですね(・∀・)!

【Amazonで見る】おひとりさまの死後事務委任

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